太陽醤油
弓削多醤油(株)4代目 弓削多洋一さんより
醤油づくりに必要な、温暖な気候ときれいな水に恵まれた自然環境の中で、大正12年創業以来一貫して伝統技術を守りながら、醤油づくりに励んでおります。私どもの醤油に対する考え方は、「食品だから、安心して口に入れられなければいけない、調味料だから、うまくなければ意味がない。」この作り手としてのこだわりと、国内産有機大豆を使って作られた太陽醤油をどうぞお召し上がり下さい。
国産の大豆だからこそ出る、旨みの濃い醤油。
「弓削多醤油」は、伝統的な醸造法を守りつつ、いち早くこだわりのしょうゆ造りに取り組んだ「太陽醤油」の蔵元です。「国産の大豆は外国産に比べてタンパク質が多く、うまみの濃いしょうゆができるんです。有機栽培の作物は生命力が強く、しっかり育っているので発酵もよく、おいしいしょうゆになります」と話すのは、弓削多醤油4代目社長の弓削多洋一さん。平成13年に有機JAS認定を取得しましたが、大変だったのはやはり原料の確保。また、有機の製品とほかの製品が生産過程で混ざらないよう、有機しょうゆのためのもろみ蔵も作りました。
明治から引き継いだ杉の木桶で、手間を惜しまず1年かけて発酵・醸造
そのもろみ蔵には、明治のころから使われているという杉の大桶が並んでいます。もろみは、蒸した大豆にひき割った小麦、種麹を混ぜ、麹菌が繁殖したところで塩水を加えたもの。昔ながらの寒仕込みで、毎年11月-翌3月にかけてもろみを作り、この木桶で1年かけて発酵・熟成させます。現在は温度調節しながら4-6ヶ月で造る醸法しょうゆが主流の中で、ここでは自然の温度変化に委ねた天然醸造を守り続けているのです。
また木桶には300種類もの微生物がすみ着いていて、発酵と熟成の働きを促します。このことで複雑で香り高い、しょうゆ独特の風味が生まれます。デリケートな微生物の働きを助ける人の手も重要です。発酵状態を見ながら、もろみを混ぜたりする世話が欠かせません。素材から製法まで、自然の力を大切にしたしょうゆなのです。